いつかまたね交点の先で

宇多田ヒカルさんの「道」を聴いていると、翔くんのことを考えてしまってどうしようもないので、こんな文章を書いてしまうことを許してほしい。
 
 
 
翔くんが結婚をして、40歳になった。
もう3月だし(※翔くんの誕生日は1月です)、結婚に至っては昨年の話なので、本当にいつの話をしているんだと自分でも思っているのですが、ちゃんとしたお祝いを書けていなかったので、改めて。
遅くなりましたがご結婚おめでとうございます、そして、お誕生日おめでとうございました。
 
 
嵐を、翔くんを好きだって思ったのは高校生の時で、私はまだ10代だったし、翔くんは20代だった。
 
あの頃は。……あの頃は、なんて言うとなんか、大袈裟だけど。今とは違って私も、漠然と"大人”になったら結婚するんだろうなあと思っていた。
世間的にみれば私はもう十分"大人"といって差し支えのない年齢になって、結婚だって(相手がいれば、そして双方にする気があれば)できるようになった。それでも結婚をしないまま、私は今も嵐が好きだと思っている。あっという間というにはあまりに長い時間、嵐や翔くんのことが好きだと思うまま、日々を積み重ねてしまった。
 
 
翔くんが結婚をした。……その事実が自分の中でストンと落ちた時、変な話なんだけど、肩の荷が下りたような気がした。
翔くんに結婚願望があるのは、度々雑誌のインタビューとかテレビでの発言を見聞きしていても知っていたし、そういうお相手がいるんだろうってことも薄々(……どころではないけど、まあ、ここはそういうことにしておきましょう)感じていた。そして、それでも翔くんがここまで「結婚しない」という選択を取ってきていたことを私は、どこかで申し訳ないと思っていたのかもしれない。
 
例えば翔くんがアイドルじゃなかったら、20代半ばくらいには結婚していたかもしれないし、もう子供も中学生くらいにはなっているかもしれない。
 
これはファンの欲目だと思ってもらっていいのだけれど、もし仮にアイドル以外の職業に就いていたとしても、きっと翔くんはその仕事で結果を残していると思う。だから必ずしも翔くんにとってアイドルという仕事が天職であったかというのは、私にはわからない。アイドル以外の選択肢をたくさん持ったうえで、翔くんはアイドルでいるという選択をし続けてくれていた。
……いや、いる、の方が正しいのかな。今現在の、嵐として活動していない翔くんを「アイドル」として扱っていいのか、私はまだ正直分かっていないので、そこはいったん濁しておこうか。
 
私はずっと、翔くんの無数にある人生の選択肢を、自分が「アイドルの櫻井翔」を好きでいることで狭めているかもしれないのが怖かった。
アイドルグループ嵐櫻井翔」を好きでいながらも、その”好き”にはうっすらとした”罪悪感”が上乗せされていて、好きでい続けることを申し訳ないとすら思っていた。
もちろん当たり前に、私個人の感情にそんな影響力がないことは百も承知で、それでも自分を含めた有象無象のファンが、翔くんから選択の自由を奪っているかもしれないと思っていた。
 
翔くんは、いろんなリスクを考えた結果、それでも結婚をする選択がやっと出来たんだと思う。今の、嵐として活動をしていない状態だから出来た選択なのか、嵐として活動してたとしてもその選択をしたのか、私にはわからないし知りたいとも思わない。それでも40歳を目前にした翔くんがそういう選択をできたことを、私は素直に”嬉しい”と思ったし、心から「おめでとう」と言えた。
 
 
ご存じのように今の私は、翔くんや嵐を好きになった頃とは違って、ほかのアイドルやアイドルグループのことも好きになった。
10数年前とは違って、今の私は「翔くんが一番好き」と声高々には言えない。”一番”という言葉を使いたくないのは、それぞれ愛し方が違っているから、端から同じ基準の”好き”で語れないと思っているからだ。そうでなくても、翔くんや嵐を好きな気持ちは少しずつ変化して、あの頃のままの気持ちで好きだとは絶対に思わない。でもそれは愛情が薄れたってことじゃなくて、時間の経過とともに変化していったもので、やっぱり”好き”という言葉に帰結してしまうことには変わりない。
 
今はもう、翔くんに、ただただ笑って暮らしていてほしいと思う。それがどんな生活でも、だれと一緒にいても、あなたが笑って楽しく暮らせる生活ならそれでいいし、それがいい。
今の私は、昔に比べたら長い時間ずっと翔くんのことを考えているわけではないけど、それでもテレビで見かける翔くんが、道端で嵐の歌が流れていてふいに思い浮かべる翔くんが、いつでも笑っていてくれると嬉しい。その気持ちは、これまでと変わらずこれからも持ち続けていられると思う。
 
 
繰り返しになるけれど、櫻井翔くん、ご結婚本当におめでとうございます。そしてお誕生日も、おめでとうございました。
40歳になった翔くんが、これまで以上に人生を、幸せを謳歌できることを祈って。